【Claude実践】AIに「自分用の業務マニュアル」を持たせて“秘書化”する方法

「先週も同じことを説明したのに、AIにまた一から前提を伝えている」——こんな手間を感じたことはないでしょうか。ChatGPTやClaudeのようなAIは便利ですが、原則として会話が変わるたびに記憶がリセットされます。自社のルールや用語、やってほしくないことを毎回説明し直すのは、地味ですが大きな時間のロスです。

私たちワークウェルでは、この問題を「AIに自分用の業務マニュアルを1枚持たせる」というやり方で解決しています。今回はその考え方と、そのまま真似できる作り方を紹介します。

毎回ゼロから説明する状態が、いちばんもったいない

AIに仕事を任せるとき、多くの人が「その都度、口頭で細かく指示する」使い方をしています。ですがこれだと、担当者が変わるたびに引き継ぎをやり直しているのと同じ状態です。前提が毎回抜け落ちるので、出てくる成果物の質も安定しません。

本当に効かせたい指示ほど、その場の会話で伝えるのではなく「常に読ませておく1枚」に書いておくべきです。人間の新人にマニュアルを渡すのと同じ発想です。

「業務マニュアル(CLAUDE.md)」に書いておく4つのこと

私たちはこの1枚を CLAUDE.md というファイルで管理していますが、中身の考え方はどのAIでも同じです。最初に読ませる前提ファイルとして、次の4つを書いておくと一気に賢くなります。

  1. 自社の基本情報:会社名・使っているツール・担当者・よく使う略語や社内用語。
  2. やってほしいこと/やってほしくないこと:「この作業はいつもこの手順で」「このフォルダは触らない」など。
  3. ミスを防ぐルール:「送信前に宛先と金額を必ず読み返す」「数字は実データだけ使い、推測で埋めない」など、過去に困ったことを言語化して固定する。
  4. 成果物の置き場所・書式:ファイルの保存先、報告の型、使ってよいメールアドレスなど。

ポイントは、一度失敗したことを必ずこの1枚に書き足していくことです。そうすると同じミスが再発しなくなり、使うほどに“自社仕様の秘書”へ育っていきます。

導入すると何が変わるか

この1枚を持たせてからは、毎回の説明がほぼ不要になりました。「いつものやり方で」の一言で意図どおりに動き、担当者が代わっても品質がぶれません。属人化していた“頭の中のルール”が、そのまま資産として残るのが最大のメリットです。

なお、指示を1枚に集約すると会話そのものも短く安定します。長い会話でAIの調子が崩れる問題については 「文脈を軽く保つ7つの習慣」「invoke暴走を防ぐコツ」 でも触れているので、あわせてどうぞ。

そのまま使えるプロンプト

まずは下のプロンプトで、自社用の「業務マニュアル」のたたき台をAIに作らせてみてください。出てきた内容を毎回読ませるだけで、AIの動きが変わります。

あなたに、私の会社の業務を任せるための「業務マニュアル」を1枚作ってください。
これから毎回の会話の冒頭で読ませる前提ファイルです。次の項目を、私が答えやすいように質問しながら埋めてください。

1. 会社の基本情報(会社名・業種・使っているツール・社内でよく使う略語)
2. よく頼む定型作業と、その決まった手順
3. やってほしくないこと・触ってほしくないファイルやフォルダ
4. ミスを防ぐためのルール(送信前チェック、数字は実データのみ、など)
5. 成果物の保存先と報告の書式

最後に、全体を1枚のマニュアル形式にまとめて出力してください。

まとめ

AIを「毎回説明する道具」から「自社を分かっている秘書」に変えるカギは、前提を1枚のマニュアルに焼き込み、失敗するたびに更新していくことです。特別な技術は要りません。まずは今日、よく頼む作業のルールを書き出すところから始めてみてください。

ワークウェルでは、AIを使った業務自動化・バックオフィスの仕組みづくりを支援しています。お気軽にご相談ください。